2026/03/24
皮ふのあれこれ
水疱症(すいほうしょう)について
今回は「水疱症(すいほうしょう)」についてお話しします。
水疱症とは、その名前通り、皮膚に水疱が出来る疾患です。
水疱症には大きく分けて、二つの疾患があります。
①天疱瘡(てんぽうそう)
②類天疱瘡(るいてんぽうそう)
です。
なんだか、名前がややこしいのですが、
①の方は水疱はすぐに破けてしまうので、体にいっぱいの火傷で生じた傷ができているような印象です。
②の方は①に比べると、水疱は破れにくく、全身に大小様々な水疱が数個から沢山できてくるといった症状です。
さて、原因は?
これらの①も②も体にできた「自己抗体(じここうたい)」が原因です。
「自己抗体」とは、自分の体が自分自身の皮膚などを攻撃するものです。
皮膚は何層にも重なっているのですが、この1つ1つの層をしっかりと繋ぎ止めているボンドのような役目のあるものに対して、体が抗体を作ってしまうため、皮膚の層が崩れて水疱ができてしまいます。
水疱症はどんな人に発症するのでしょう?
①は中高年に多く発症が見られます。
②は多くは高齢者ですが、時に若年者でも見られます。
特に②は糖尿病の薬や癌の治療で使用する薬でも発症することもあります。
水疱症の診断は?
血液検査で「自己抗体」を検出し、
かつ皮膚を生検して病理検査で皮膚の層に隙間が空いている像が見られれば、水疱症
と診断します。
治療は?
①では、ステロイド内服がファーストチョイスになりますが、効果が無ければ、免疫抑制剤や血漿交換治療を考慮します。
②では、糖尿病やガンの治療薬での発症が考えられる場合には、まずはそれらの薬の中止を行います。
それでも改善が認められない、もしくは薬が原因ではない場合には①と同様にステロイド内服がファーストチョイスです。
効果がなければ、免疫抑制剤での治療が考慮されます。
水疱症は時に急激に皮膚の赤みが出現し、あっという間に全身に拡大してくることもあります。
重症の場合には入院治療が必要です。
痒みを伴った赤い斑が現れ、あっという間に広がってきた、水疱ができてきた、傷が出来てきたなど、心配な症状が現れた場合には皮膚科専門医を受診ください。

