2024/04/28

皮ふのあれこれ

チャドクガに注意を!!

ここ3週間ほど、当院ではチャドクガやその幼虫の毛虫(以下毛虫)の被害に遭う方を大変多く診察しています。

毛虫は4月から6月と、8月から9月の年2回、ツバキ科の木(ツバキ、サザンカ、チャノキなど)に発生します。

毛虫は卵からふ化すると集団でかたまり葉を食べますが、成長すると樹木全体に広がっていきます。

毛虫は50万本もの毒針を身に纏っています(目に見えている長い毛ではありません)。

その毒針は幼虫のそばにいると、風に乗って飛んでくることも。

また毛虫を手で払ったり、触ったりすればや毒針が皮膚に刺さります。

しかも、洋服の上からでも容易に毒針に刺されるため、普通に長袖、長ズボンを履いていても被害に遭うこともあります。

では毛虫の被害に遭わないようにするためには?

まず、虫よけスプレーは効きません!

なぜならば、毛虫の毒針は虫の嫌いな成分である虫除けスプレーで跳ね返すことは出来ませんよね。

ヨットパーカーの様な防風・防水の生地の素材を羽織れば毒針が皮膚に届くことはありません。

また、運悪く毛虫が皮膚についたりした場合はそっと払い、そしてガムテープや洋服のコロコロで皮膚についた毒針を取るようにしましょう。

しかし、最も大事なことは毛虫を見かけたら絶対に近づかないこと、

そして、なるべく自治体に連絡して駆除してもらうことです。

毛虫による皮膚炎は刺されてから数時間〜2日目ぐらいから発症します。

刺された部位に一致して痒みのある赤いボツボツが出てきます。

大体が露出部(顔や首や腕)に多く見られますが、

洋服の上からでも刺されるため、全身に及ぶブツブツが出る場合もあります。

治療はステロイドを外用し、ひどい場合は飲み薬も処方します。

ゴールデンウィークなど春のレジャーシーズン、アウトドアーシーズンに突入しました。

もしも毛虫を見かけたら、そしてその後に体にブツブツが!

皮膚科専門医をどうぞ受診してください。